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治療例

実際の症例とその治療前後をご紹介いたします。
また、症例紹介も随時追加しておりますので御覧ください

治療例1(デーモンシステム)

当院で実際に治療したケースを供覧して頂きます。デーモンシステムでは、歯の動きが速いことをご確認ください。また、歯列が拡大する様子や、抜歯した後がどうなるかも合わせて詳細に見てゆくと、治療の流れがイメージしやすくなると思います。
さて、この写真は、初診時年令22才2ヶ月男性の歯並びです。デーモンシステムを用いて治療し、治療を終了するまでの連続写真になっています。1)~6)の順に見てください。治療期間は1年8ヶ月です。

1)初診時

初診時の状態を見てください。上下顎の前歯が乱ぐい状態になっています。こういう状態を矯正歯科では叢生と呼びます。また、上顎前歯が、下顎前歯より 11mmも前に出ています。いわゆる出っ歯ですが、矯正歯科では上顎前突と呼びます。これらの所見より、この症例の診断名は、上下顎前歯部に叢生を伴う上顎前突症となります。

2)治療途中

上顎は前から数えて4番目の歯を抜きました。これは、上顎前歯を後退させるためです。下顎は叢生が酷いものの、デーモンシステムによる拡大効果を期待して、非抜歯で並べることにしました。

3)治療途中

治療後2ヶ月目の写真です。上下顎とも、歯が動き始めているのが確認できますが、特に下顎の歯の移動が明らかです。

4)治療途中

治療後4ヶ月目の写真です。驚くことに上下顎とも叢生状態がほぼ改善されています。また、右端の写真を見ると、上顎前突も急速に改善されたことが分かります。上顎の抜歯スペースが半分くらいになっているのが確認できます。また、下顎の叢生は歯列が横方向に拡大されたことにより改善されました。このような、劇的な変化は、他の装置ではなかなか認められないものです。

5)治療途中

治療後9ヶ月目の写真です。抜歯でできたスペースを閉じるために、Closed coilと呼ばれる、伸ばした状態でセットすると持続的に縮んでいくバネを装着しています。抜歯スペースがさらに少なくなったのが確認できます。その後スペースを完全に閉じるのに、4ヶ月かかりました。

6)動的治療終了時

1年8ヶ月目に装置を撤去した時の写真です。全ての歯がキレイに並び、抜歯してできたスペースも完全に閉鎖されています。上顎前突も見事に改善されています。スペースを閉じてから⑥までは7ヶ月かかりました。最初の頃の治療ペースと比べると、とても遅く感じますが、この段階・時期をフィニッシングといって、しっかりとした噛み合わせを確立するためにどうしても必要な期間になります。デーモンシステムといえど、このフィニッシングをいい加減にすると、後戻りの原因になりますので、治療に慎重さが要求されます。

この症例を、通常の装置で治した場合2年6ヶ月はかかると思われますが、1年8ヶ月で終了しましたので、治療期間は約33%短縮されました。下顎前歯の裏側には、細いワイヤーが接着されていますが、これは、歯並びが後戻りしないようにするためです。写真には示していませんが、上下顎とも夜間就寝時に、リテーナーと呼ばれる取り外し式の装置も併用して、後戻りを防いでいます。

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治療例2(デーモンシステム)

初診時年齢14才5ヶ月、著しい下顎の狭窄と過蓋咬合を伴う上顎前突の症例です。デーモンシステムにより歯列の著しい拡大効果が得られましたので、ご確認下さい。

1)初診時

他院の矯正医により、下顎の外科的拡大治療が必要の難症例との診断を受け、当院を紹介されて来られました。

下顎の大きさは基底骨レベルでは問題なく、狭窄は歯槽骨レベルで起こっているものと診断し、外科手術は必要なく、デーモンシステムによる拡大のみで改善可能と判断しました。

上顎前突の改善には、上顎のみ2本の抜歯が必要と判断しました。通常は左右第一小臼歯の抜歯となりますが、上顎右側中切歯の歯根が破折しておりましたので、この歯を抜歯することにしました(左図のレントゲン:骨内で歯根破折)。もう一本は、上顎左側の第一小臼歯の抜歯をしました。

2)治療途中

上顎前歯を抜くという選択で、患者さんにとって一番心配なのは、歯抜けの状態が目立つのではという問題でしょう。これを解決するためには、抜歯後すぐに仮歯を装着します。ただし、仮歯がずっと存在すると歯の移動にとって邪魔になりますので、仮歯を削りながら、隣接歯を移動してゆきます。

この時点で、下顎歯列が大変よく拡大されているのが見て取れます。通常のエッジワイズ装置で、このような拡大は期待できません。デーモンシステムの本領が発揮された結果です。

3)動的治療終了時

動的治療期間は2年8ヶ月です。デーモンシステムによる治療期間としては長めですが、通法通りでない抜歯部位の選択や、下顎の著しい歯列狭窄の改善を考慮すれば、3年以上かかっても仕方が無い症例だと思います。

抜歯部位も完全に閉鎖されましたし、上顎前突も改善しました。上顎前歯を抜いたとは分からない仕上げになっていると思います。

4)お母様より頂いた感想

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治療例3(デーモンシステム)

初診時年齢18才3ヶ月の患者さんです。上顎前突を主訴として来院されました。過蓋咬合もあり、正面から見て下顎の歯がほとんど見えない状態でした。GMDにより歯列を後方へ拡大(上顎大臼歯の後方移動)し、また、デーモンシステムによる側方拡大も行い、非抜歯で矯正治療を終えることができました。歯列の変化、咬合の変化、顔貌の変化などをご確認ください。

1)初診時

成人の上顎前突の場合、通常は抜歯ケースになる可能性が高くなります。この症例でも、当初は抜歯ケースとして診断し治療を開始することになりました。
ただし、上顎右側中切歯(斜めの修復痕が確認できます)に外傷の既往があり、もし、歯槽骨と癒着している場合(骨性癒着)は歯が動きませんので、治療できない可能性もあります。そこで、全ての歯にデーモンシステムを着け、歯が動くのを確認してから、抜歯することにしました。
デーモンシステムでレベリングを開始したところ、上顎前突の度合いが思いのほか良くなりました。そこでGMDにより大臼歯の後方移動を行い、非抜歯治療に切り替えました。

2)治療途中

これはGMDで大臼歯を後方移動した後の写真です。上顎の口蓋に入っている装置はホールディングアーチと言い、後方移動した大臼歯が前方移動してくるのを防ぐ役割があります。
また、顎間ゴムと言われる、取り外し可能な輪ゴムを装着しています。これは大臼歯の前後的なズレと、上下顎正中のズレを治すために使用しています。

3)動的治療終了時

2年3ヶ月目にデーモンシステムを撤去した時の写真です。
結果的に、成人の非抜歯治療にもかかわらず、上顎前突が改善し、口元の突出も改善されました。過蓋咬合も改善され、正面から見て下顎前歯の歯冠2/3が見えるようになりました。また、左右の噛み合わせのズレ、正中のズレもありましたが、治療後は一致しております。
拡大専用の装置を使用しませんでしたが、GMDとデーモンシステムにより上下顎とも自然に歯列が拡大されています。ご確認ください。

4)ご本人の感想

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治療例4(インプラントアンカー、クリアスナップ、ホワイトワイヤー)

開咬とは、奥歯は噛んだ時に、前歯が噛み合わない不正咬合をいいます。原因のほとんどは、嚥下時に行う、舌突出癖という癖にあります。人間は一日に約2,000回もつばを飲み込みますが、その度に、無意識に舌を突き出して上下前歯の間にはさむのですから、この癖を止めることと、治療することが、いかに難しいかお分かり頂けると思います。また、癖が原因で、治療後に後戻りする可能性も高いのです。

さて、この患者様は、初診時年齢22才1ヶ月の開咬症例でした。患者様の事情で、当初、動的治療終了まで1年間というタイムリミットがありました(1年後に転居の可能性があり、1年間で治らない場合は、転医してもらう予定でした)。

1)初診時

重度の開咬症例で、以前なら、外科矯正が適応のケースです。このケースを1年という短期間で治すためには、患者様の精一杯の努力(顎間ゴムを一日中つけてもらう)でもっても厳しいです。そして、単に治すだけでなく、後戻りも防ぐ必要があります。

そこで、インプラントアンカー(TAD)とよばれる小さなネジを骨に埋め込み、それを固定源として上顎の奥歯を上方(骨の中に歯がめり込む向き)へ移動させることとしました(このような歯の移動を"圧下"と呼びます)。そうすると、前歯が噛み合うまで上下の奥歯が当たらなくなり、開咬を改善することが可能になります。

横顔のプロファイルはキレイで、歯のガタガタも少なかったため、非抜歯で治療することとしました。

2)治療途中

表側の装置としては、患者様のご希望で、とても審美性に優れ、目立ちにくいクリアスナップ矯正装置を使用しました。ワイヤー・スロットには、上顎にはホワイトワイヤーを、下顎にはメタルのワイヤーを使用しました。上下で違うワイヤーを使用したのは、笑ったときに、上の歯はよく見えるが、下の歯はほとんど見えなかったためです。

上の犬歯と下の犬歯の間には、レベリング初期より、24時間ゴムをかけてもらいました。目的は、前歯が早く噛み合うようにするためです。

裏側には、口蓋の一番深いところに、2本のインプラントアンカーを埋入しました。左右の奥歯にはパラタルアーチを装着し、インプラントアンカーから、パワーチェーンと呼ばれるゴム(途中からクローズド・コイルに変更)をかけました。これにより、上顎の奥歯が、骨の中にめり込む向きへ圧下移動していき、上下の奥歯が噛み合うタイミングを遅くすることができます。

この写真は、上下の表側に装置がついた直後の写真です。治療開始後、間もないのに、開咬状態が酷くなったように見えませんか?これは、下顎の奥歯にレジンと呼ばれる樹脂を盛り上げているからです。奥歯が高くなった分、開咬状態も酷くなっていますが、圧下のスピードを速めるための工夫なのです。

開咬の改善後は、パラタルアーチを速やかに撤去し、舌の癖を治すためのトレーニングを行いました。

3)動的治療終了時

顎間ゴムの使用も中止して開咬が戻らないことを確認してから、表側の装置も撤去しました。開咬がキレイに改善されているのをご確認下さい。

保定装置としては、上下前歯の裏側にボンデッドワイヤーを装着し、就寝時には、上下のエシックスをつなぎ合わしたデーモン・スプリントを使用しています。

治療終盤になり、患者様の転居の可能性はなくなりました。しかし、ライフスタイルの変化に伴い、頻繁な通院が難しくなることが予想されたため、当初の予定通り、ほぼ1年という短期間で動的治療を終了としました。写真では、インプラントアンカーが埋まったままですが、患者様のご都合に合わせて撤去する予定です。

4)ご本人の感想

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